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ベースラインが安定しない…と思ったときの対処法~耐溶剤型キラルカラム(iCHIRALシリーズ)編~

ダイセルの耐溶剤型キラルカラムは順相モード(ヘキサン系)でも逆相モード(水系)でも両方のモードでご使用いただけます。

 

しかし、順相溶媒(ヘキサンが主の溶媒)と逆相溶媒(水やアセトニトリルが主の溶媒)はほとんどの場合相溶しません。
したがって、モードを切り替えるために、「ヘキサン」が主の溶媒が充填されたカラムに、いきなり「水」や「アセトニトリル」が主の溶媒を流してしまうと、相溶しないので切替前のモードの溶媒がカラム内に残留してしまうことがあります。

 

そのような状態はベースラインが安定安定しない原因の一つとなります。

 

順相モードと逆相モードとを切り替える場合は、「ヘキサン」「水」「アセトニトリル」のいずれにも相溶する「エタノール」などで置換した後に目的のモードの溶媒に切り替えてください。

 

また、塩や酸などの添加剤が含まれる順相移動相から、添加剤が含まれる逆相移動相に切り替える場合(またはその逆)は、下記の様に添加剤を含まない移動相を経由して置換してください。

順相移動相(添加あり)
→順相移動相(添加剤なし)
→エタノール
→逆相移動相(添加剤なし)
→逆相移動相(添加剤あり)

例:ヘキサン/2-プロパノール/ジエチルアミン
→ヘキサン/2-プロパノール
→エタノール

→水/アセトニトリル
→炭酸アンモニウム水溶液/アセトニトリル

 

ベースラインが安定しない場合は、『どんな溶媒で封止されていたかを一度確認してみる』ようお願い致します。