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[Vol.059 2022年5⽉号]
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キラきら情報通信の読者の皆様へ

過ごしやすい気候の5月です。そろそろ梅雨の足音が聞こえてくるような季節となりました。
北海道は梅雨がないと言われていますが、その理由と近年変化が起こっているという話を聞いたことがあります。調べてみると、 梅雨前線は北の「オホーツク海高気圧」と南の「太平洋高気圧」の間にできます。北からは冷たい風(空気)、南から暖かい風(空気)がぶつかりあって梅雨前線ができあがります。 夏に近づくにつれて南の勢力が強まり、梅雨前線が北上していきますが、北海道に到達する前に前線が消えてしまうからだそうです。 しかし、そこは自然現象です。時には北海道まで梅雨前線が北上する年があり「蝦夷梅雨」と呼ばれているそうです。 実際には梅雨のような天気が続くこともあるのに、気象庁が北海道の「梅雨入り・梅雨明け」の宣言を出さないため、北海道には梅雨がないというわれる由縁だと言われています。
雨の日が嫌いな人が多いと思いますが、雨具や雨靴を新調したりすることで雨の日を楽しむという気持ちに余裕を持ちたいものです。
さて、今回のキラきら情報通信は当社 新井工場(新潟県)で受託分取業務を担当しているスタッフの気づきを紹介します。 また、昨今報道でもよく見聞きする中国(上海)のロックダウンの真っ只中で奮闘している現地駐在員の増田氏に現状(実情)を聞いてみました。最後までお付き合いください。

(メルマガ編集部 村角)

受託分取担当者の気づき
(CPIカンパニー ライフサイエンス研究開発センター 西原 啓二)

季節の変わり目、分取カラムも寒暖差疲労?

冬から春への季節の変わり目、新年度を迎え、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
今回、私の季節の変わり目対策と私が担当している分取での気付き(ノウハウ)をご紹介したいと思います。私は春という季節が少し苦手で、 きれいな桜を見ても気分が晴れず、ぼーっとして鼻水が出ることに悩まされていましたが、最近、花粉症と寒暖差疲労であることを自覚して対策を始めています。
花粉症に関しては、いろいろ試して、じゃばら(邪払)という柑橘類が花粉症に効くと聞き、じゃばらの果皮粉末を摂り始めました。 じゃばらに含まれるフラボノイドの一種であるナリルチンにアレルギー反応を抑える働きがあり、鼻水などの過剰反応をだいぶ抑えることができました。
(まさに邪気を払うです)
寒暖差疲労は、気温差が大きいために体温を調整する自律神経が過剰に働き、体が疲れてしまうことで、たちまちの解決は難しいかもしれませんが、 疲労の原因が判ったことで少し気分が軽くなりました。まずはしっかり運動して睡眠を取ることから対策していきたいと考えています。
最後に、寒暖差に関する分取での気付きをご紹介します。4年前の秋頃のこと、分取製造中に、周期的に分離の傾向が変化し、光学純度がわずかに変化する状況になりました。 カラムの性能低下や他の原因を探っても判らず、たどり着いたのが昼夜の寒暖差の影響によるものでした。具体的には気温の低下に合わせてピークのテーリングが大きくなり、 光学純度がわずかに変化するという状況でした。カラム温度の設定温度を微調整する、カラム温度を保つため、カラムに入る移動相も含めて、 熱交換・保温の強化を図るなどの対策を行い、現在は寒暖差による影響を受けずに製造できています。
これまでに培わられたノウハウをベースに分取を進めていますが、現状に問題がないかどうか、 改善の余地がないかどうか、常にチェックしながら、技術の向上を目指していきたいと考えています。

じゃばら
じゃばら

北山村観光サイトより

特産品「じゃばら」 (vill.kitayama.wakayama.jp)

上海市ロックダウンの現状
~中国駐在員 増田氏へのインタビュー記事~

中国(上海市)のロックダウンの状況や生活の実態について、現地に駐在している増田大輔氏を取材した。増田氏は当社のグループ会社である 「Daicel Trading(Shanghai),Ltd.」に勤務しており、上海市に居住しており、今もほとんど外出できていないという状態だそうです。
増田氏は2020年に異動の発令が出てから、コロナの影響で赴任するまでに通常より時間と手間がかかったそうです。 今回は上海在住の増田氏に取材を行い、生活面・国や市など行政による規制、仕事面での実情をきいてみた。

(編集部)ロックダウン中の生活で困った(困っている)ことはありますか?

(増田) ロックダウンとなった直後は食料品の配給頻度が少なく、日用品(洗剤やシャンプー類)の配給もなかったが現在は改善されており、頻度もあがってきている。その理由はモノの物流が回復してきたことだと考えている。

(編集部)食料の配給はどんなもの?

(増田) 最初に配給された食料は太刀魚の切り身と野菜。太刀魚は冷凍の切り身だが、到着するころには自然解凍されて半冷凍状態だったので、すごく生臭くて大変だった。他には最近はステーキ肉も配給されるようになった。以前は靴底のような肉(食感、味は本当に肉か?と思うもの)だったが、先日届いた肉は厚み5㎝くらいの肉で、久しぶりに本当のステーキ肉を食べたなぁ、と思いました。

(編集部)先日、日本でも外出許可がおりて買い物に出られると見たが?

(増田) 私のマンションの外出が許可されたのが5月17日と18日の2日間でそれぞれ1回。1回の外出(買い出し)時間は2時間で、1世帯代表者1名のみ。ただし、48時間以内に測ったPCR検査結果が陰性ということが条件。

(編集部)申請したら誰でも外出できるのか?また買い物以外の外出(例えば通院など)は?

(増田) 今回の申請については前日の13~14時の1時間だけ受け付けていた。買い物に行けるスーパーは事前に決められている4店舗のみ。ただし、事前の告知がなく、案内に気づかなかったら申請もできない。外出目的は買い物のみで、散歩などの自由行動は認められていない。買い物以外の外出については、(特に通院などは)別のルートで申請→許可という流れがあると思います。私自身は通院もなく、詳細は分からない。また、上海では食料品に関して価格が高騰している状況です。

(ロックダウン開始前のスーパーの店内)
(ロックダウン開始前のスーパーの店内)
(ロックダウンに備えて買い物のために並ぶ人の行列)
(ロックダウンに備えて
買い物のために並ぶ人の行列)

(編集部)ロックダウンのルールというか規制について教えてください。

(増田) ロックダウンのルールは上海市の規制(ルール)があり、その下に区(地域)→街道(小さい地域)→小区(団地やマンション単位)と、下の階層にいくほど詳細で具体的なルールが設定されています。したがって、隣のマンションとこちらのマンションでルールが異なるということも珍しくない状態です。この違いにより、居住しているマンション・団地で当たり外れがあるが個人ではどうしようもない状態である。団地によっては1地区で8,000人以上が入居しているところもあり、私が住んでいるところは独立型マンションで住民も20名くらいであり、大型団地と比べると小さな集団です。この(少ない)入居者数のメリットは感染者の発生率が低く抑えられて、実際に私が住んでいるマンションからは感染者は一人も出ていない。一方でデメリットは(前述した)小区の単位での判断ではなく、一つ上の階層である街道単位でルールが適用されてしまう。

(編集部)実際に封鎖されてしまうと外に出られない?また検査の頻度は?

(増田) はい。本当にマンション出入口にバリケードが設置されており、外には出られない状態です。また何日かおきにPCR検査の案内(拡声器で外から呼びかけられる)があり、住民は全員検査会場へ向かいます。私のマンションはでは多いときは2日連続で検査されることもありますが、他の地域と比べると非常に頻度が少ない方だと思います

(ロックダウン中のマンションの封鎖)
(ロックダウン中のマンションの封鎖)
(ロックダウン中のマンションの封鎖)
(ロックダウン中のマンションの封鎖)

(ロックダウン中のマンションの封鎖)

(ロックダウン開始前のワクチン接種の行列とPCR検査会場)
(ロックダウン開始前の
ワクチン接種の行列とPCR検査会場)
(ロックダウン開始前のワクチン接種の行列とPCR検査会場)
(ロックダウン開始前の
ワクチン接種の行列とPCR検査会場)

(ロックダウン開始前のワクチン接種の行列とPCR検査会場)

(編集部)出社できない状況での仕事について教えてください

(増田) 私たちはロックダウンが開始されるかなり前からテレワーク環境の構築や在宅勤務を進めていました。そのため、在宅で業務を進めるために必要な機器(プリンター等)も買いそろえていたので、スムーズにロックダウン生活に入ることができました。ロックダウンされてからプリンターを含むIT機器類は物流の停止により購入しても入手できない状況でした。そういう意味では事前に準備しておいて正解でした。通信環境については、多くの市民が一斉に在宅勤務になったため、従来よりも大幅に遅くなっており、私のマンションではWebミーティング(カメラ画像、画面共有等)が以前よりも利用しにくい状況が続いております。

(編集部)日本人同士または近隣住民の結束や助け合いについて教えてください。

(増田) 上海に駐在している日本人同士は残念ながら、お互いに往来ができないこともあり、ロックダウン中はそのコミュニティは機能していないですね。逆に、近所の中国人がすごく助けてくれます。食料を融通しあったり、必要な生活用品の調達を協力してくれたりとかなり助かっています。そういう意味では親切な中国人が多く、また外国人(われわれ日本人)に対して友好的なことは驚きました。今後、少しでも恩返しができたらと思います。

(編集部)日本からの協力、支援の実情は?

(増田) 日本から必要な物資を知り合いの中国人に依頼して届けてくれたり、必要なものを送ってくれる方もいて、すごく助かっています。

今回、取材に応じてくれた
Daicel Trading(Shanghai),Ltd. 総経理
増田 大輔さん

増田 大輔さん

最近、パンダが中国国旗を持った飾りを日本円約60円で購入したそうです。

パンダが中国国旗を持った飾り