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メールマガジンのMV

メールマガジン
[Vol.068 2023年2月号]
Mail Magazine

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ずっとずっと昔、怖い先輩からHPLC用カラムに衝撃を与えると、カラム管内の充填剤の充填層が壊れる、例えばヒビが入ったりするので、とっても丁寧に扱うのだ、と何度も聞かされ身に染みていました。 以来30年以上、カラムは腫物に触るように、優しく取り扱ってきました。最近、カラムユーザーの、さる大学の懇意の先生から、「こんなことをやってはいけない、を教えて欲しい」とのご要望を頂き、 じゃあ30年以上信じていた“カラムに衝撃を与えてはいけません”のデータを取ろうと、次のことを試した次第です。

(1) 初期パフォーマンスを取得しました。
分析条件は下記の通りです。カラム:CHIRALPAK AD-3 (0.46 φ×15 cmL)
移動相: n-Hex./2-PrOH = 9/1 (v/v), 流速: 1.0 mL/min., 温度: 25 ℃, 検出: UV230 nm
サンプル: trans-Stilbene-oxide, 打込み: 0.2 mg/mL(移動相) × 2.5 μL

初期パフォーマンス

(2) 少しスパナで叩きました
次に、スパナ(430 g)で、このキラルカラムの真ん中あたりを3回ほど叩いて、その後、評価しましたが、あまり変わりませんでした。
クロマトグラムと理論段数(N)、ピーク対称性(Ps)、分離度(R)は、こんな感じでした。

⇒ 予想外!もっと脆いと思ったのに…でもピーク対称性は少し大きくなったかな…

(3) 思いっ切りスパナでぶっ叩きました
そこで同じ場所をスパナで10回、カラムタグが引きちぎれるくらい(写真)、思いっきりぶっ叩いて、またまた評価しました。

⇒ さすがに段数低下(8%)とピーク対称性が大きくなって、性能低下しましたね。

傷だらけのキラルカラム……かわいそう……

★まとめ

怖い先輩に言われたほど、非常に脆くはありませんでしたが、それでも強い衝撃を加えると、明らかに性能低下が起きましたね。 やっぱりHPLCカラムは丁寧に大切に扱ってくださいね、どうかよろしくお願いします。
(くれぐれもスパナなんかで、ひっぱたかないでくださいね)

ライフサイエンス研究開発センター長 大西(あ)

4年ぶりの対面開催、
第103回日本化学会春季年会(2023)で
お会いしましょう。
(ライフサイエンス研究開発センター長 大西(あ))

来る3月22日から25日まで東京理科大学・野田キャンパスで化学会年会が開催されます。 思えば2020年春、同じ東理大・野田キャンパスで開催予定の年会が中止となり、以降2年はオンライン開催でしたが、やっと今年は現地開催、 ダイセルも4年ぶりに展示ブースを出展いたします。いつもブースではお客様から「今年は新しいカラムある?」と尋ねられますが、 今回は(4年分の)ご紹介したい新製品カラムがふんだんにございますので、皆さま、どうぞ足をお運びくださいませ。
筆者は(おそらく)世界でただ一人の“日本化学会年会・手提げ紙袋コレクター”であります(前回報告:キラルニュース@ダイセル vol.010 2018年2月 (daicelchiral.com))。
秘蔵?コレクションから4年前の現地開催年会(2019年、甲南大学・岡本キャンパス)で使用された手提げ袋の写真をお見せしますね。 ただし今回から講演予稿集DVD、USB、冊子体の各媒体が廃止になったらしいので、ひょっとしたら配布されていた手提げ紙袋もなくなってしまうかもしれません。 もしもそうなったら長いコレクター人生も終わってしまいます、トホホ…。

こちらもご注目!
日本薬学会第143年会(札幌)併催展示会で
新製品セミナーやります
(事業推進部 宮澤)

化学会年会と同じく毎年3月下旬に行われる日本薬学会年会ですが、ことしは3月25日(土)~28日(火)、北海道大学キャンパスで開催予定です。 我々もブースを出展し、キラルカラム製品のほか、手軽な操作で細胞内へ薬液投与を実現するジェットインジェクター「アクトランザTM ラボ」、 簡単な製剤設計でユーザーの飲みやすさをサポートする医薬品向けコプロセス添加剤(関連のメルマガはこちら)について展示予定ですので、ぜひぜひ、札幌まで足をお運びいただければと思います。
…さて、薬学年会といえば、恒例である日本薬科機器協会併催展示会「新技術・新製品セミナー」にも注目です!当社も毎年選りすぐりのテーマを発表していますが、 発表タイトルが年々趣向を凝らしたものになっているような気がします(個人の感想です)。発表内容は当然のこと、タイトルも要旨の文字数制限に合わせていかにキャッチーなものにできるか、 研究チーム内で激しい議論があるとかないとか…イヤ、もちろん発表内容重視ですよ?
今回の発表テーマは以下の通りです。薬学会年会参加予定の皆様には、併催セミナーにも来ていただけると幸いです!

発表日時 発表タイトル
3月26日(日) 11:15~11:35 キラルHPLC分析って難しい?いえいえそんなことはありません
3月27日(月)10:00~10:20 多糖誘導体系キラルカラム、中でも3,5-置換体はすごく面白い
同 10:25~10:45 新製品キラルカラムCHIRALPAK® IMってどうなの?