セミ分取カラムによる分取のための条件設定方法

クロマトグラフィー法による光学活性体取得の最大の特長は、スケールアップの容易さです。
株式会社ダイセルのセミ分取カラムは、分析用カラムと同じ充填剤を使用しているので、分析用カラムで分離条件を設定できれば、そのまま分取用のサイズにスケールアップすることが可能です。

セミ分取カラムでの分取のためのストラテジー

分析カラムで検討 スケールアップのための計算

分離条件の検討

分析カラム (φ4.6 x 250mm) を用い、化合物の光学分割に最適なカラムを選定します。

条件設定のポイント

移動相に対するサンプルの溶解性
効率よく分取するためには、移動相に対する化合物の溶解性が重要です。
カラムに使用できる溶媒の中で、化合物の溶解性が高く、良好な分離を与える溶媒を移動相にご選定下さい。
分離度
移動相組成・流速・温度などの条件検討により、高い分離度が得られる条件を見つけて下さい。
保持時間
サンプル打ち込みのサイクルを短くするため、10分程度で分離の得られる条件がお勧めです。

負荷量の検討

移動相と同じ組成の溶媒に、化合物をできるだけ溶解させ、これを負荷量検討用サンプルとします。
ベースライン分離が得られるギリギリの量を負荷量とします。

サンプル溶解液は移動相と同じ組成で

サンプル溶解液が移動相と異なっていると、分取の際にカラム中でサンプルが析出したり、ピーク歪みの原因となります。

安定性試験

負荷量検討で分離したサンプルを分取し、実際に分取物濃縮時の温度下に一定時間静置します。
これを再度分析カラムで分析し、サンプルの分解がないこと、ラセミ化しないことを確認します。

スケールアップのための計算

セミ分取カラムでは、1インジェクションあたり分析カラムの断面積倍の化合物を分取することが可能です。

  • φ10 x 250mm の場合 - 分析カラムの4.7倍
  • φ20 x 250mm の場合 - 分析カラムの18.9倍

φ20 x 250mm のセミ分取カラムで分取する場合

2の検討で、濃度 X mg/ml の化合物を Y ml 打ち込めることが、わかっている場合

  • 移動相流速:( 1での流速 x 18.9) ml/min
  • サンプル打ち込み量:( Y x 18.9) ml

となります。